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photopin cc今日は先週訪れたマレーシアについて。
元マレーシアの首相マハティールさんは「
Look East」というコンセプトを掲げ日本の集団主義と勤勉さを学ぼうとされました。そしてそれから30年近く経過した今、実際にマレーシアを訪れてみて感じたのはむしろ「Look West」ではないかと・・・
同地にはほんの2泊しただけで、しかも訪れることができたのは首都のクアラルンプールと近隣のある都市の2カ所ですから、この国の本質に触れることができたなどということは決してありません。しかし、仕事柄会う事ができた人々を通して、自分にとってはわりと興味深い経験ができたのは確かです。
そんな旅程の中で僕が一番強く感じたのは、シンガポールもそうでしたが、この国は宗教観が異なる
多民族国家(マレー系、中華系、インド系、他)であるということ。外見、習慣、生き方・・・全てが異なります。そんな人々が
一つの国の中に共存しているという点にものすごく影響を受けました。
ある方にお話を聞いたのですが、例えばニューヨークなどは「メルティングポット」などと表現されて人種が融合しあって生活しているけども、こちらは
人種同士がモザイク状に存在していると。これはどういう意味かというと他民族同士は一見混じり合っているように見えるけども、決して解け合っているのではなく、それぞれのコミュニティはしっかりと個別に存在しているということなのです。
これって、実はインターネット世界の本質では?と直感的に感じました。世界をフラットにしているインターネットは、今のところ現実的には人種の融合までは実現しません。しかし世界中に存在する様々なリアルコミュニティをオンラインを通して縦横無尽に行ったり来たりすることは可能です。そしてそんな活動を通して新しい価値を産むことこそが本当に有意義な活用方法と言えると思います。
そういう意味でも、宗教という決定的に価値観の異なる人々の共存を成立させている「モザイク」という仕組みは、これからのインターネットコミュニティの重要なコンセプトになってくるのではないか、と思いました。(はっ!そういえば"モザイクコミュニケーション"って会社ありましたよね!!!今更ながらこれってすごいネーミングですね。)
そして、今後、特にデジタルクリエイティブ面において、そんなスキルを持つ彼らが大活躍するポテンシャルをひしひしと感じます。なぜなら、僕の
別のブログでも書きましたが、クリエイティブ分野ではコミュニティーを通して自分のシンクタンクを持つことが非常に重要だと思っていまして、それは、(早速使わせて頂きますが)この
モザイクコミュニケーションスキルによって構築されていくのかもしれないと感じたからです。
あと、モザイクコミュニケーションに長けている人々の特徴として「言語力」が高いことは忘れてはならなりません。オリジンの言葉に加えて英語をデフォルトで操る人の割合が高いですし。これはインターネット世界では相当に有利です。
デジタルクリエイティブ分野では、こういった国々から突出したクリエイターがどんどん登場してきそうですね。