2012/10/25

帰国の朝



さぁて、5日間滞在のシカゴも最終日。

とてつもなくヘビーなシカゴピザの洗礼から始まった一連のイベントではあったが、仕事面では同行メンバーのみんなが結果を出してくれたのが大きな成果。そして、オフの昨日はシカゴ美術館にも行く事ができたし様々な意味で充実した出張だったと言える。

前回のエントリーで書いた「刺激」については、それなりの果実が得られたのではないかと思っている。あとは如何にそれらをただの刺激ではなく「インプット」という形に変える事ができるかということだけど、現段階ではいくつかは明確になっているが、いくつかは今朝のシカゴを覆う深い霞のようにぼやっとしていて不明瞭なものもある。後者は愛読書にも書かれているように熟成させて発酵させるとしよう。

「そう、霧はいつか晴れるものなんだから」(出た。名言!!)

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と、ここまでシカゴのホテルで書いて時間切れでアップできなかった。時差ボケで夜中の2時に起きてしまった今、続きを書こうかと思って読み返してみたけど、まぁ、そこそこまとまっているなと思うので、そのままアップしておこう。あ、写真付きで。








2012/10/20

初シカゴ!



以前「旅(移動)には新たな刺激がついてくる」と書きましたが、出張においても勿論それは同じです。初めて見るもの、経験するものが沢山あるのですから、それらから刺激を受けながらなんらかのインプットにつなげる絶好のチャンスです。



というわけで、今回は会社の出張でシカゴに来ています。僕にとっては初めての場所。ホテルの北東に面した窓から、世界で6番目!の面積を持つミシガン湖を眺めながらこのブログを執筆しています。もうこれだけでも様々な刺激に繋がります。ちょっと調べてみますと、ミシガン湖の面積は58,016㎢で、なんと東京都の約20倍!。「それって海だろう」などど突っ込みつつも、米国五大湖という存在の正確な認知に繋がりました。そして、いつか五大湖制覇できたらいいなぁ、なんて意味不明な野望を胸に頂いたりしてしまいました。知らなければそんなこと思いもよりませんしね。

因に、今回の出張の目的は業界カンファレンスへ出席しながら自社を売り込む事。期間中の殆どはホテルに缶詰ですが、それでも刺激ゲットの芽はいくらでも転がっているはずです。漫然と過ごすのではなく意識するかしないかが勝負。

昨晩到着して、まだ24時間も立っていませんが、ふと思ったり感じたりした事が既にいくつか出てきています。

・米系航空会社・・・:『日系と米系航空会社サービスの違いについて』
・機内映画『people about me』:『身につまされた事』
・米国入国審査:『2時間もかかるって。米国の事情に思う』
・ドレスコードの意識:『日本との違いとは』
・同行メンバーと機内で聞いた面白い話:『そ、そんな事が・・・』

などなど。

もうしばらくブログネタに困りませんw

という訳で、仕事では「成果」というアウトプットをしっかり出す事!これ第一。そして様々なインプットを増やせる4日間になるよう、楽しんで過ごそうと思います。

Data is new oil.ならぬ、A input is a beginning of output. ですからね。

※ただいま入りました速報によりますと、僕が悠長にブログなんか書いている隙に、同行女性2名は、既に早朝から周辺を歩き回って情報収集に努めているようです。インプット活動においては、彼女達にスタートから完敗の様相を呈しています・・・orz.

2012/10/16

「戦略とは何か」



photo credit: hobby_blog via photopin cc

スマホとLTE戦略でシナジー創出――孫社長がSprint買収の狙いを説明 
[田中聡,ITmedia]

ソフトバンクの勢いが凄まじいです。

孫さんを見ていると、本田宗一郎さん、盛田昭夫さん、松下幸之助さんら日本の伝説的な創業経営者を彷彿とさせます。

慎重に、健全に、失敗しないような内向きの経営ばかりを続けていて、いつの間にか縮小均衡に陥ってしまっているのが日本企業の現状であると孫さんは分析しています。世界で戦える企業が少なくなってきたと・・・そして、今の大企業に君臨するサラリーマン社長にはリスクを取った経営ができていないという点に問題意識を持っていらっしゃる様です。そういう企業をいわゆる「経団連銘柄」と表現していました(10/15の報道ステーションへの出演にて)。皮肉なものです。僕らが社会人になった頃は世界でも存在感のある企業ばかりが名を連ねていましたからね。

少子高齢化が急速に進む日本市場は、内需減少への対応方法はもちろん重要な課題です。しかし、「持続的な成長」という観点から考えると、海外市場に目を向けていかなければ実現は不可能に思えます。「男子たるもの世界でNO.1を目指さなきゃ」とも孫さんは言います。男子、女子は別にして「経営者たるもの」という意味として真摯に受け止めたいと思います。

しかし、当然と言えば当然なのですが、そういった"あるべき論”だけではなく、実際の戦略はしっかりとしたものを打ち出されています。僕が注目したポイントは、世界でもトップクラスに位置する日本の通信速度の提供」という部分です。

冒頭のリンクで取り上げたITmediaの記事によると「モバイルデータ通信の平均実効速度(2011年)は日本の2Mbpsに対して米国では1.1Mbpsで、日本の約半分ほど」。この差異を先行しているLTE技術で埋めていき、顧客に「ネットに繋がる速さ」を体感してもらえれることができれば、既存キャリアからのスイッチも可能なんじゃない?というストーリーです。戦略の基本である「顧客への価値提供」と「競争優位性の確立」をしっかり捉えた戦略だと思いました。


今後のソフトバンクの展開が非常に楽しみですね。戦略とは何か」を改めて学べる良い機会でした。

と、色々考えていましたが、私自身はauユーザーなんですよね。こんな魅力的な経営者だと感じている会社のサービスではなく、実際は競合他社のサービスを使っているという。何と消費者は分かりにくい存在なのでしょうか!

SB へのスイッチは4sの支払いが終了したら考えようっと。ある意味これは販売戦術の一つに嵌ってしまっているんですけどね・・・

というわけで最近久しぶりに本棚から引っ張りだした本↓。至る所にアンダーラインが引いてあり、カバーもぼろぼろになっていましたが、良い本でした。しかし、現実の経営に適用できているかといえば難しいところです。







2012/10/13

海水の透明度


2週間ぶりのサーフィン@由比ケ浜。

海底を這うカニさんが見えるんじゃないかと思うくらい、今日の海水はすこぶる奇麗でした。太陽に反射した水飛沫も青みがかっていて、その合間から沢山の魚が嬉しそうに飛び跳ねていました。彼ら、絶対に笑っていたはずです。

サーフィンしていると感じるのですが、この時期の湘南の海は透明度が増すようです。海流とかそういったのが関係してくるのでしょうか。サーフィンするには夏は確かに暖かくて良いのですが、海水は海に入るのを躊躇するくらいに濁っている時があります。そんなわけで、少々肌寒くても秋のサーフィンは実に気持ち良いのです。

デカい波にはビビってしまうし、年数だけは長くやっているけどサーフィンの腕前は一向に上達しない自分ですが、奇麗な水と戯れているだけでも幸せな気分にしてくれるサーフィンというスポーツと海の存在に大感謝です。

で、気になったのでちょっと調べてみたのですが、海水の透明度はプランクトンの量に影響されるらしいです。そして海水温度の上昇(餌増える)がプランクトン増加の要因であるため、海水温度が下がる今の時期は必然的にプランクトンが減少するということになります。

結論としてですが、他にも存在するであろう要因をすっとばして端的にまとめてしまうとすると、

(夏)海水温度上昇⇒餌増える⇒プランクトン増加⇒透明度下がる
(秋)海水温度低下⇒餌減る⇒プランクトン減る⇨透明度上がる 

という図式に強引にまとめてみました。なります。

僕ら人間は透明度の高い海水を求めがちですが、プランクトンや別の生物にとっては一概にそうとは限らないと言う事ですね。共生しています。



2012/10/08

長井漁港に想う・・・



3連休の最終日。

家族3人で海沿いをあての無いドライブに。海の近くに住んでいてもやはりいいものですね。気持ち良かったです。

逗子、葉山を抜け横須賀方面に向かいました。何度か行った事があるソレイユの丘方面に向かって右折し、そのまま突っ切ってみました。初めて足を踏み入れる地域です。目的地がないドライブですからパパの気の向くままです。

突っ切った先は漁港でした。その名は「長井漁港」。迫力ある漁船の一群が奇麗に整列されていて、まるで海軍のような規律ある漁師集団の姿が目に浮かびました。そしてその漁港の中心には水産加工工場兼鮮魚販売店が鎮座しています。その名は何と"長井”漁港株式会社。漁港名と会社名が一緒ってすごくないですか。そういう一致ってあまりないですよね?長井家がこのエリアを牛耳っているのか、と僕の鋭利なビジネス感覚が直感的にそう感じさせました。であれば、きちんと停泊されている漁船群の緊張感ある雰囲気も頷けるというもの。かなりのリーダーシップのある”ドン”なのでしょう。完全独占状態でありながら規律を重んじる!すばらいビジネスをされていらっしゃるな、などと独り言ちて鮮魚売り場店に入りました。そして、シマアジの瞳を見つめて鮮度を見抜くふりなどをして、しきりと頷いてみせたりしたのでした。家内の視線を強烈に感じながら・・・

しかし、後ほどググってみると、そもそもあのエリアは"長井"という町だったのですね。同社社長のお名前も”長井さん”ではありませんでした。どうやら「長井家独占」というわけではなさそうです。残念ながら僕の「仮説」はその部分では外れてしまいました。しかし、あのサイズの漁港であのサイズの水産加工場が一社(見える範囲で)というのは、かなり独占的ビジネスを展開されている、という部分はまだ検証余地があるはずです。(しませんが)

しかし、車に乗ってそのまま走り過ぎていたら「清々しさ」などは感じられるけども、こういったプチ刺激は得られなかったな、とちょっと得した気持ちになりました。これからも「初めての場所体験」をちょっぴり意識してみようと想います。これも旅みたいなものですし。

あ、最後は葉山のこちらで食事して帰ってきました。本当におすすめです。

焼き肉「友琉館」





2012/10/07

『ミケランジェロの教え』

photo credit: tj.blackwell via photopin cc

サウジで発行のカタログ写真から女性を消去、イケアが謝罪
「加工は現地のフランチャイズ店に要請されたわけではない。サウジアラビアのイケアのカタログ見本を提示する前の作業工程で過ちが発生した」2012.10.03/CNN.co.jpの記事より。
まず、この記事だけでは事の本質はわかりません。しかし、報道された事実をそのまま受け入れることで、本件を考えてみました。

私としては、記事の中で同国在住の女性ブロガーも言っているように、手法そのものは特に気になりません。むしろ宗教的慣行に対するマーケティング上の"配慮"と捉えています。更に、制作したデザイナー、撮影をした写真家、女性モデル自身の契約上の処理はきちんとなされている(当然の前提ということで)のですから、資本主義世界のルール上は全く問題のない行為でしょう。

それよりも気になったのは、進出先のマーケットとブランディングの関係について同社の中でどのような戦略があったのか、と言う点です。そこが、本件に関係して私が知りたい本質と言えます。事実モデル自体を「レタッチで消去」いるわけですから、同国市場の特殊性は理解していたはずです。しかしながら、女性とファミリー層の支持が高い同ブランドなので、そこのところは社内で相当な議論になったはずです。ですから可能な範囲でその議論の内容を公開し、今回の決定に至った過程の説明をした方が、より同社の考え方を示す方法としては有効だったように思うのです。その上で過ちだと認めるのであれば謝罪をするというの順序の選択がより良かったのではないでしょうか。ですので、冒頭に引用したようなコメントだけでは、むしろあらゆる方面からマイナスなイメージを持たれてしまうリスクを感じます。

同一カタログの使用による「世界的なブランディングの統一性」を図ろうという意図があったのであれば、それは脆くも崩れ去りました。同社の規模であれば、「再撮影」の選択もあったのだろうと思います。サウジアラビアという国の宗教上の慣行に配慮したビジュアルの構築はいくらでもできたはずです。勿論、時間やコスト等の表に出てきていない要素が意外にも方針の決定に大きく影響した背景があるのかもしれません。しかしそれはオフィシャルでの説明はなされていませんでした。

現在の私達は、デジタル空間で「ある存在」を簡単にしかも完璧に消す、あるいは創り出すことができる技術を手にしています。それはこれからも更に進化するでしょう。どのような現実をデザインしていくのかという思想がより重要になってくるんだと思います。コンセプトを考える人々の重要性が増々高まってきますね。

先日読み終えたばかりの「ミケランジェロの生涯」にもある意味同じような意味の事が書かれていたので最後に紹介しておきます。
「絵は頭で描くもので、手で描くものではない。自分の思想を持たぬ者は、己が面目をつぶすだけだ」




2012/10/02

Deta Is the New Oil !!


photo credit: pshab via photopin cc

今日は、20年振りくらいにとある女性とネットで再会を果たし、更にその方が別の知人とつながっていたという・・・。そうかと思えば、仕事でしか接点がないと思われた方と、別の仕事で繋がっている知人が高校の先輩後輩ってことがわかったりと、Facebookの威力をまざまざと見せつけられた一日でした。まぁ、世間ではこの様なケースは日常茶飯事ですよね。しかし、友人との繋がりも一段落していた、言うなればFb停滞時期だったのでちょっとした刺激となったのでした。Facebookで友人と繋がれば繋がる程、その蓄積がこのような体験数を更に増やして仕組みになっているんだなと改めて気付かされます。

多様な個人データーを同社に差し上げている日々ですが、ま、引き換えにこういう楽しみを得ているということで納得ですかね。数億人のデータがこうやって日々蓄積されていると考えると「ビックデータ」どころか「ヒュッジデータ」ですよね。

「持てる者はますます富み、持たざる者は更に失う」

とは同社の為に用意されていた格言だったのでしょうか。
さぁ、僕らもボヤボヤしていられませんよ。とにかく蓄積していきましょう!今、このときから。分析なんかは後でいいのです。分析して活かす為にもまずは蓄積。


Data is the new oil !!


「ビックデータの衝撃」(重要ワード)




「ビッグデータ」・・・流行のワードに飛びついたカモのようで若干照れがありますが、話題になって久しいコンセプトです。ウチの社長に借りて読んでいます。自分で買えよ、て感じですが、たまたま彼のデスク上に放置されていたので、可哀想ですしせっかくだから拝借しました。

本書の冒頭で、「ビックデータ」の定義について、狭義で言えば「既存の一般的な技術では困難な大量のデータ」としています。その管理が困難になる要因として、①volume(量) ②variety(多様性) ③velocity(頻度)の3Vがあげられるそうです。もちろんこの定義だけでは意味が無く、広義な部分では、データを蓄積・処理・分析していく為の技術を指し、或いは、その結果を活用してビジネスをより良く導いていく為の組織、人材を作って行くという方向にも繋がっていきます。しかし、このコンセプトそのものはそう新しいとは思えません。では、何が変わってきたのでしょうか。

例えば、”データマイニング”という分析手法があります。私などが10年程前に手がけていたモバイルマーケティングの分野でも活用していた仕組みですが、本書にも重要なコンセプトの一つとして登場します。しかし、データマイニングに限りませんが、ビックデータの分析に関わる手法は、もはや当時とは比べ物にならない位に実行する技術の進歩が著しく、そしてその結果恐ろしく低コストで膨大なデータ処理が実現可能になってきているのです。それが本書のポイントであり”衝撃”と題された理由の一つであると思います。また、ウェブとより連動性を強めることにより様々な活用がなされていて、このあたりの事例はとても面白く勉強になります。まだ読んでいる途中ですが「重要なワード」ということで忘備録的に紹介しておきます。どちらかと言うと、エンジニア向けではなく、僕らのような”非”エンジニア系の人間が、ビジネスの側面から理解できる内容となっていますので、みなさんも是非読んでみてください。ウェブサービスに携わる者としては必須の基礎的な知識習得には役立つのではないでしょうか。

関連して興味深い記事を2つ程紹介します。

(ギークだけでなく)誰もがビッグデータを気にすべき理由 (wired記事より)

このような流れは既にエンジニアだけの世界ではなくなってきているようです。プロジェクトの推進者がフォトジャーナリストという事も興味深いです。

doryokujin's blog

また、こちらのブログはTreasure Data社の提供するクラウドサービスである、ビックデータ分析向けのプラットフォームについて書かれている記事です。併せて読むと更に理解がすすみますので参考まで。