2012/03/26

ひとりキャンプ



photo credit: Al_HikesAZ via photopin cc

このところプライベートで色々あったのだが、ある事柄に対処できなかくて、その
理由を自分の生い立ちに重ねたりする、あまり宜しくない一面がもたげてきていた。

そういう時、自分が本当に情けなくなる

46歳にしてまだまだ大人の男に成長できていない証拠だな、と思ったりもする。

そのような気持ちから少しでも脱却する為には、結局自分自身の過去ときちんと向き
合った上で、決着をつける必要がる。もちろんその相手とは他の誰でもなく自分自身
となる。

もやもやとする、いかにもすぐに壊れてしまいそうな繊細な部分に焦点を当てて向き
合うのだ。実際、そういうのって嫌だよね。なぜなら「自分は弱いんだ」ということ
を認めなくてはならないから。でも時としてそういう作業が絶対に必要だと思う。
誰もいない、自分ひとりだけになれる環境に身を置いて、とにかく自分自身と永遠と
会話をするのだ。

それには、「ひとりキャンプ」が適しているんじゃないかなと最近考えている。

理想としては、海に近い山でテントをはって籠る。朝は、山を下り、波乗りをする。
日中は、ただひたすら山間を歩き回る。歩くという行為は「思考する」のにとても良い
そうだ。そして、野生動物の鳴き声や風の音をBGMに静かに思考に浸り、読書する夜
を過ごす。

そんな一週間が過ごせたら、こびついた「無駄」を削ぎ落し、そしてなりシンプルな
男になって帰ってこれるだろうな。

よく断食とか、瞑想キャンプとかに行く人がいるけど、そんな心境と同じだろうか。

と、書いているうちに、もし実現できたらと「ワクワク」してきた。そういう事が
楽しいと思えるようになるとは、僕自身にも何らかしらの変化が訪れているのだろう。

ま、しかし、形式はどうでもいいとして、

大人の男とは、自分と向き合い、そして過去の自分を乗り越えられる人

と僕なりには定義したい。だから、そういった時間を作ることに、日々心がけて
行きたいと思う。

2012/03/23

過去の遺産でも価値に変えられる




photo credit: dpstyles™ via photopin cc

今日、20時近くになって、予定していなかったミーティングに突然声がかかり
ました。

頼られると嬉しくなる性分の僕は、自分の経験で役に立つことがあれば、と積極的
に参加させてもらいました。そしてこのミーティングは、内容はともかくとして、
過去の経験が付加価値を産むきっかけとなりそうな流れとなり、思わぬ副産物を
もたらしたのです。


■古いと思われた情報

それは、僕にとっては、もはや過去の遺産、無用の長物・・・くらいに考えていて、
この数年間というものほとんど気に掛けることもなく、スクラップ化されてしまって
いた経験でした。
しかし、若手のメンバーとのやり取りを通して引き出されたものは、むしろ彼らに
とっては価値となるものであったのです。


■知見の交換が新しい価値を産む

そのディスカッションで気付いたのは、それぞれが持っているノウハウや経験、知識
を交換していく意識、とでも言いますか、相手の持っているものと如何にリンクする
発言をかぶせていけるか、という行為の重要さです。

そういったお互いの知見の交換が、新しい価値を産むきっかけとなるのです。

ですから、自分の持っているものをいつでも軽やかに差し出せるように、知識や経験
を定期的に棚卸しておく必要があります。

いつも準備は怠りなく!

2012/03/21

休んで考えた事



photo credit: ssh via photopin cc


体調を崩して仕事を休んでしまった。
先週から色々あったのだが、自己管理ができていない証拠で多いに反省。

家族も終日留守にしていたので、家で1人で寝ていた。
前夜から睡眠時間は充分に取っているので、なかなか眠る事ができずに、
天井の節目を眺めながら、あれこれ考えを巡らせていた。
すると一つの疑問が浮かんできた。

僕はPIXTAという写真素材(ストックフォト)の販売サイトを運営している
会社で働いている。
その写真素材(コンテンツ)を提供してくれるのは、国内の同業他社等では
「カメラマン」とか「作家さん」とか呼ばれる人達だ。海外では「提供者」
とかいう定義をしていたりする。
しかし、PIXTAでは「クリエイター」と呼んでいる。
なぜだろうか?なぜ、「カメラマン」ではなく「クリエイター」だったの
だろうか。
創業期から携わっているが、みんなとその定義について議論した覚えは
ないなと気付いた。

■クリエイション=創造

そこで考えてみた。
クリエイターとはいわゆる「創造する人」という意味だ。
それは「頼まれて作る」と「自ら創る」というニュアンスの違いと言えば
良いだろうか。つまり、ものづくりを「人から頼まれる仕事」として取り
組んでいるのではなく、自発的に創造している人達だという解釈もあり
なのではないかと個人的には思う。

ストックフォトは、事前に予算もないし、何を撮るかといった企画等も自分
で決めていく。これはクリエイションする人にとっては、
とても楽しい作業であると同時に、リスクも内包している

売れなければ投下予算はすべて自分で被らなくてはならないのだから。

当時のメンバーは、コンテンツの提供者に対して自然とそういったイメージ
を持っていたのだろう。
このネーミングには、そういう意味でのクリエイター達への尊敬の想い
が込められているのだ。


■学びを深めよう

PIXTAのクリエイターは、アマチュアもプロも入り混じって腕前を競っている。
そんな彼らを間近に感じる事ができる「場」の運営に携われているなんて、
本当に刺激的だし、幸せだと思う。

しかし、一方では彼らの進化に遅れないよう、僕自身もっと貪欲に学んで、
より良いサービスづくりに貢献していかなくては失礼だ、と強く感じている。

布団なんかにくるまっている場合ではない。

2012/03/20

EARTHとTHEIAのように


(c)NASA

【人間関係】
良好な人間関係を築くには「思いやり力」の程度が影響します。

互いにとって良い状態であるという場合に「Win-Winな関係」という言葉がよく
使われますが、これは相手のニーズの理解力がなければ成立しません。
その能力は「思いやり力」が基礎になっていると考えています。

しかし何事もバランスが肝要。
この「思いやり力」が強すぎると、相手のレスポンスへの感度が薄まってしまい、
Lose-Winを意識し始めるきっかけとなってしまいます。また、あまりにも気を使い
すぎて相手の間違いを訂正してあげられなかったりと、結果として負のスパイラル
に迷い込んでしまうこともしばしばありますよね。


【ジャイアントインパクト】

そんな時ふと月という存在が気になりました。地球と月は長い間本当に良好な
パートナーシップを築いているなぁ、と。
いつも何気なく視界にはいってくるお月様。地球に月というパートナーがいな
かったら、私達人類は存在していなかったかもしれません。少なくともかなり高い
確率で今のような快適な環境でなかった事でしょう。

月はどのようにして地球のパートナーとなったのでしょうか。
現在では、こちらの説が有力のようです。

ジャイアントインパクト
(Wikipediaより)

テイア(Theia)という火星程のサイズの天体と地球との衝突が両者の関係の起源で
あると。

僕はこの説の中で、①正面からではなかった衝突の仕方、②爆発後の急速な衛星化
過程、の2点に強く惹かれました。
テイア(Theia)は、互いが修復不可能な状態にならないように、微妙な角度から衝突
してきました。そして、外部の力を借りながら急速に地球との関係改善を進める事で
初期の地球の重要なパートナーになることに成功しました。


【テイア(Theia)と地球の想い】

もしも、テイア(Theia)が地球とパートナーを結ぶという目的をもって地球に衝突
してきたと仮定してみると、示唆される事柄へのハラオチする点も多々あります。
ジャイアントインパクトは、人間関係における真のパートナーづくりの方法論
と重ね合わせて考える事も可能です。

例えば、意見の相違などでその人(達)との衝突が避けられないとしたら、
「思いやり」の心をもって、微妙な位置から衝突してみる。そして、その結果発生した
新たな考え方などを取り入れて、全力で関係修復に取組むことが大事なのだよと。

テイア(Theia)の体の殆どはこの衝突で吹き飛んでしまっていました。しかし彼女は
そんな心遣いをもって地球に衝突してきたと考えると、その分身である月には彼女の
意思が宿っているのでしょう。

考えてみれば、私達がそんな月を無条件で愛しているのは、本能と言えるのかも
しれませんね。

そして、その強烈な思いをしっかり受け止めた地球の大きさは、想像の域を超えて
いますね。

【衝突を恐れてはいけない】
そういうわけで、私達は他者との関係を抜きにして生きてはいけません。
テイア(Theia)と地球はただ一回の衝突で強固な関係を築くことができました。しかし、
僕ら人間同士は、「ジャイアント」でなくても、思いやりに立脚したスモールインパクト
と修復を繰り返していく事で良好な関係づくりが可能です。

生きてきた背景、そして意見の相違や好みの違いなどから生じる、「小さな衝突」は、
テイアと地球がかつてそうであったように、人類にとっても必然なのです。

衝突は積極的に受け入れて、修復していく。

これが地球とテイア(Theia)から僕が学んだ教訓です。

2012/03/11

3.11&振り返りの大切さ



photo credit: Marc_Smith via photopin cc

震災からもう一年です。

私達の周囲では、それ以前と以降では様々な変化が見られます。

ボランティア活動が活発になるなど人々の利他的な行動、思考が確実に増えて
きたと思います。一方原発の存在が大きな問題となり、その点については様々
な考え方が日本の社会を覆っています。原発に端を発する日本のエネルギー
問題は今後も解決すべき優先順位の高い課題であり続けるでしょう。


【ソーシャルメディアの影響】
こういった情報や人々の考え方というものは、もはやテレビではなく、ソーシャル
メディアによって一瞬にして伝播します。
インターネットの中では「震災」「原発」というワードが記述されない日はありま
せん。私達は日々そのような情報に接して、あれこれと考えるのです。
ネットの中では、情報はどんどんやってきてそして瞬時に通り過ぎていきます
新しいワードや考え方に接する度に、だた「イイネ!」と反応しているだけでは
何も生み出すことにはつながりませんし、自分の考える基礎となる土台が積み上が
って行きません。いやむしろ「擦り減っていく」ような感じさえしています。


【振り返ろう】
こもような価値や規範、行為様式が多様化し、しかも流動的で曖昧な時代におい
ては、「振り返り」という行為がとても重要だと思います。

私にとっての「振り返り」というのは、これまでに経験、実行、学習してきた事柄の
中から、考え方や行動の基礎につながりそうなものを探すという行為です。
そういう意味では、インターネットで触れてきた事柄もそういった『経験・体験』と
いう部類に充分組み込めます。過去にどんなものに「イイネ!」を感じたのか、それ
をRTしたのはなぜか?そういった観点で振返ってみるのも良いかもしれません。

因みに、こんなサービスを使って自分のつぶやきを振返ってみました。

「Frikaetter」(ふりかえったー)

実にくだらない事ばかり言ってんなぁという感想しか出ませんが、「ほう、こんな
こと考えていたか」とか「こんな情報をRTしていたか」という発見が少なからずあり
ました。このような小さな刺激の集合が自分自身の土台となっていくのだと思います。

【そして生きていこう】
というわけで、本日3月11日は、私にとっては「震災」について振返る日とします。
各地で様々な催しが行われ、テレビも震災特集一色のようです。アイドルグループは
震災をテーマに大体的なイベントを開催します。
そんな喧噪をよそに、私はこの一年の自分と社会を家族と共に静かに振り返ることに
しましょう。

そして得られた気づきを土台の一部として、前を向いて生きていく事にします。

日本や他の国々でも、復興の土台となるような振り返りが数多くなされることを
祈念して。

2012/03/07

ドラマツルギー



photo credit: IronRodArt - Royce Bair (NightScapes on Thursdays) via photopin cc

ドラマツルギー
(Wikipedeiより引用)
人の行動は、時間・場所およびオーディエンスに依存しているとされる。
言い換えれば、ゴッフマンにとって自己とは、自分が誰であるかの感覚である。
そしてそれは演じられている場面の瞬間から現れるドラマチックな効果なので
ある。

・・・・・・

覚えたての言葉を早々に引用して恐縮なのですが、この世の中が「ひとつ
の舞台」であるとする考え方には納得する点も多いです。

「舞台」といって思い出すのは、ちょっと前に催された「劇場型政治」です。
様々な登場人物が出演されていましたよね。
そんな超有名な劇において、観客である私たちは自民党改革派というアクター達
に「投票する」という形で最高の評価を与えました。
しかし、実際には敗れた抵抗勢力側の中でも、良い演技ができた人たちは今でも
舞台に立ち続けられています。それは言ってみればマニアックな観客の支持が
あったからともいえます。
うーん、まさに政治の世界はドラマツルギー!

一方、演技者としての私達はというと、自分達の日常で考えてみると、例えば
日本のビジネスマンであるならば、ひとたび外に出て人に会う時、まず「●●
の内田です」と所属する集団が判別できる「名刺」を渡すことで自分自身が
何物かを理解してもらおうという行為に出ます。
その瞬間に、自我を内側に引込め、本当の自分以外の何者かを演じ始めていると
考えられなくもありません。

そういう意味で、私たちが今生きている社会全体が、いくつかの舞台の集合で
成り立っているという共通認識が前提の社会では、観客としての私達は、演技者
という他社に対して「この人演技しているな」といった批判自体が意味のない
ものになります。
何故なら全ては「演技」で成り立っているのですから。
むしろ、他社への評価のありどころとしては、彼らがどれだけ良い演技をして
くれているか
、という部分に目を向けることになるでしょう。

社会をこの様な視点で見ていくと、演技者にも観客にもなり得る私たちは、互いに
「他者」の存在無くしては「自分自身」が成立しないことになります。
ですから、私たちは他者の期待にお互いに応え合うことで価値を交換したり、
互いの成長に関与したりしているのかもしれません。
結局私たちは、そういった事の為に、日々「演技力」を磨いて研鑚を積んでいる
生き物
なんだと考えることもできて、非常に興味深いですね。

あくまでも一つの視点ではありますが、もう少し理解を深めてみたい
テーマです。

2012/03/05

【書評・感想】社会心理学を学ぶ人の為に

「考える」ためにはその人なりの軸が必要なはずです。

軸がない中でいろいろな分野に「吸収力」や「素直さ」だけで勝負していっても、
それはその都度流される結果になってしまいがちです。

それではいつまでたっても大海原を漂流する無人の筏のようなものです。

というわけで、ここ1年ほどの本やブログの乱読、ツイッターなどを追った結果、
僕なりの「軸」になりそうなテーマを設定しました。

それは、

社会心理学

というジャンルです。インターネットこそ、個人と社会との間で起こっていること
の関連が顕著な分野はないのではないかと、考えれば考えるほど行きつくのです。
一時はプログラムをきちんと勉強しようか、とも考えたのですが、携わっている
仕事のポジションなども検討して、インターネットと人々との関わり方を学んで
いく方が僕にとってはマッチしているなと考え直しました。

難しいテーマではありますが、これからの研究対象として相手に不足はないかと
考えています。

そんな事を考えさせられた一冊がこちらです。



入門書ではありますが、僕にとっては難解な内容のオンパレードです。しかし、幾度と
なく読み返して、少しずつでも本書の理解が深まってくると、他の書籍などと連関し、
それらがつながったりして、もっと知りたい!という欲が深まってきてとても面白いです。

これが、知的興奮てやつですかね。

2012/03/04

映画3連発な引きこもりの半日

昨日の土曜日は、桃の節句。
娘のお祝いは義父母宅で行う事になりました。

というわけで、夕方までフリーな時間が持てました。朝遅めの起床でしたし、
サーフィン行くには時間的に中途半端だったので、映画三昧の半日を過ごす
という選択をしました。

【プッシュ配信の仕組】
映画や海外ドラマって、ひかりTVでCSでも見られます。しかし、誰かが決めた
プログラムに沿って、プッシュ配信される仕組に合わせなければならない行為
というのは、もし選択肢が他にある場合、それは苦痛と感じられてしまうのです。
そういう意味で、コンテンツ数にはまだまだ満足できるレベルとは言えませんが、
今のところ、好きな時間帯に好きな作品がチョイスできるHuluにはまっています。
もう、この流れは止められないと思われます。

【3本の映画】
まぁ、それは置いておいて、今回僕の直感に引き寄せられた「幸運な作品はこの3本」
です。

ファイナルデスティネーション


新作時も見ましたが、数年ぶりの再視聴。忘れているシーンもわりと多く、改めて
見ても十分楽しめました。
人間はプログラムされた死へ向かって生きているんだ、というメッセージ
が強烈なアクションを通してぐさりと響きます。
この映画、シリーズ5作まで続いているんですね。


さまよう刃


犯人を追いかけている時に、肝心なところで警察官が急に1人になったり、スロー
になったりして、(?)な場面が多く、海外ドラマのクオリティの高さに比較して、
こういう演出の甘さがにもの足りなさを感じます。

原作が良さげなだけに勿体ない!

しかし、同じく娘がいる父親としては複雑な思いで見ていました。


PSアイラブユー


とにかく、人を愛することって素晴らしい!という思いにさせてくれる映画。
愛って失って初めてその価値に気づくってこともあるというお話。共感できて
涙する場面がいくつかありました。とにかく"I love you to the end."ってフレーズが
頭から離れません。妻や娘にいつも言っていたいです!
※別に男に興味はないけど、ジェラルドバトラーってえらくカッコよかったなぁ。

たまには引きこもってこういう日があってもいいものです。自分の中に瑞々しい感覚が
充満してくる感じがして、心にある種の栄養が届いたようです。
それは、『Think thoroughly』にも確実に役立つことでしょう。

映画って、ほんとうにいいものですね!

2012/03/01