2011/06/19

アイデアは発酵させろ!

アイデアのレッスン
思考の整理学

この2冊は、僕なりのアイデアを産む仕組みを考える上で、とても参考になって

いる本です。いつもこの2冊の事を先生と呼んでいます。初めて手にした4-5年前から

宝物にしていて、頻繁に読み返しています。娘にも早いうちに是非読んでもらいたい!

写真素材 PIXTA
(c) TAKANORI*FUJISHIRO写真素材 PIXTA


ストックフォトとして価値あるビジュアルとは何だろうと、考える日々を送っています。

特に最近は、ビジュアルアイデアを産む為の仕組みなどについて対外的に話をする

機会も増えているので、なおさらです。


そういう日々の中で、この2冊はとても役立っていて、その存在感は益々高まって

きています。

両著の中ではたくさん重要な事が書かれていますが、「ストックフォトビジュアル

のアイデアを得る」という視点で参考にしたいのは、「発酵」という考え方です。

アイデア(ビジュアル)作りはまさに「ビールづくり」であるという点には同意です。

まさにストックフォト作りに活かせます。

酵素を加えなくては麦はアルコールになってくれないのですね。人間の活動と自然界

の活動の仕組みとはやはりつながっているのでしょうね。

写真素材 PIXTA
(c) jazzman写真素材 PIXTA




ストックフォトコンテンツの開発手法については、それこそ色々な方法があると思う

のですが、最近は、オーソドックスに「ニーズ」をベースに積み上げていくマーケット

アウト型の取組みに加えて、「ウォンツ」を喚起できるようなコンテンツを産む為の

手法を模索しています。

それは、いわゆるロングテールでいうところの、「ヘッド」をストレートに狙っていく

というよりは、ヘッドの上にさらにコブをつくろうみたいな、少し攻めのスタンスです。

しかしそれは「差別化されたビジュアル」を産める可能性がある反面、同時に

「独りよがり」になってしまうというリスクも内包しています。おなじコブでも

「目の上のたんこぶ」になってしまってはまずいですよね。ですから、「発酵」という

コンセプトはその「独りよがり度」を程よく中和させる効果を持っていると僕は

考えています。

発酵させる為にアイデアを一旦寝かせるわけですね。寝かせることで、時の試練を

受けさせ、様々な角度や、できれば他の人からも意見を得たりすることで、発酵の

為の適切な化学反応が期待できるというものです。

アグレッシブなアイデアこそ、寝かせたほうが熟成されて良い結果につながりそう。


この様に考えると、ストックフォトコンテンツのアイデアは、コンセプトを同時

に複数走らせるのが良いと思います。まずは目に付いたビジュアルや、思いついた

アイデアを片っ端から寝かせていくことから始めます。できればtwitterなどで

共有しておくといいかもしれませんね。誰かにコメントもらえたりするし。

同時平行でいくつもコンセプトを持っていると、だんだんとその思い付きが、なんと

なく繫がってきて、どこかのカテゴリーに別けられるようになってきます。

さぁ、発酵のはじまりはじまりー。

そして、どこかの部分が発酵してきたと感じたら、そこを集中的に実現化フローに

乗せれば良いのです。なかなか発酵しないコンセプトは、適切なタイミングで思い切って

捨ててしまいましょう。「忘却」も大事だと先生はおっしゃっています。


「アイデアの発酵」を仕組み化することは、ストックフォト制作を成功させるための

キーファクターの1つだといえますね。


※このブログエントリーも、一晩寝かせて読み返してみると、修正したい箇所を沢山

発見です。

(7月9日)|削除・修正・加筆などを施してみました。当初のは何を言いたかったのか

まとまっていない内容でしたが、自分なりには随分スッキリした感じはあります。

2011/06/13

【書評・感想】アントプレナーシップの定義



ウチの代表古俣のブログ「ピクスタ代表 古俣大介のブログ」で

も紹介されていた本を、その本人から「内田さん、こういう本を読んだほうがいいよ」

と微妙に僕を上から眺めながら貸してくれました。まぁ彼が立っていて、僕が座っていたから

そう感じたのかもしれません。


twitterでもつぶやきましたが、その本は今週から僕の長い通勤時の友の1つとなっています。

実際今朝から読み始めて、本日の帰宅時までに290ページ中90ページ読んだわけなので、

既に約3分の1は読み終えたわけです。


どうして、こんな中途半端な時点でこの本を紹介しようと思ったかというと、

すべては本ブログエントリーのタイトルに集約されています。

この著者でありライフネットの経営者である岩瀬さんが学んだハーバード・

ビジネス・スクール(HBS)
が定義するこの意味が、この本の75P目に惜しげもなく

披露されているのです。HBSに学ぶのにはお金も時間もかかっている。もちろん

それだけではないけど、その一番重要ともいえるビジョンをこの本で知ることが

できたのです。しかも借り物!


後半の3分の2ページで、もしかしたらもっとすごいことが書いてあるかもしれませんが、

これを学べただけでも充分感謝!と言えるので、その気分が薄まらないうちに書き残して

おこうと思いました。良く本は自分で買わないと身にならないといいますが、たまには

こういうヒットもあるもんです。


ともかく、それは以下のような文章でした。

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HBSでは、アントプレナーシップを以下のように定義していた。

"Relentless pursuit of opportunity beyond resources currently controlled"

「現在、コントロール化にある経営資源にとらわれることなく、事業機会を執拗に
追求していくこと」

自分がもっている資金や技術、知っている人材などに一切縛られることなく「世の
中に何が必要か?」ということだけをひたすら考え抜き、行動する。
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HBSってロジカルシンキングの巣窟(失礼)みたいなところだと思っていたので、

そんなところが、「コントロール化にある経営資源<事業機会の追求」だと言って

いるわけです。その為に必要なら金でもなんでも調達してくりゃいいだろうー、

というわけですね。

ROEなどの経営指標に代表されるように、経営資源を活用して効率よく利益を出して

いこうとする企業経営とアントプレナーシップはある意味真逆なのかも知れません。

以前は小さいながらも起業した経験が手伝ってか、(だれでも起業したては熱く

燃えるものです)「あー俺ってちーさいなー」と電車のシートにもたれながら

忸怩たる思いに駆られ、大船あたりで途中下車して酒でも飲みたくなりました。

今僕が働いているPIXTAも、自分で起業したわけではないですが、

メンバーが3人位の時から携わってきました。そして今では1つのセクションを

任されているわけで、そういう意味ではこういったアントレナーシップを忘れずに、

「真っ白なキャンバスに絵を描ききる!」という気持ちで業務に取り組んで行きたい

と改めて思いました。


あれ?もしかして、ウチの代表はこれを計算してこの本を僕に貸してくれたので

しょうか???

2011/06/05

コールドストーン・クリーマリー

アイスクリームは「美味しい」ですよね。

コールドストーン・クリーマリー

今日、川崎のラゾ-ナ川崎プラザに家族で行って、このアイスクリーム屋を

初めて体験しました。

女の子の店員が歌いだしたので最初何事かと見ていたら、どうやらアイスを

よそう時に歌ってくれるようなのです。ノリがなんだかディズニーランドみたいだった

のですが、それもそのはず。曲はミッキーのマーチ。

残念ながら、すごく並んでいたので食べるのは断念しましたが、味のほうも評判良い

らしいです。

このサービスはある程度差別化に寄与していそうですが、米国ってミュージカル調の

映画が好きだから、あちらでは受けるのかな。

因みに、僕はミュージカルは好きだけど、ミュージカル調の映画ってあまりよく理解

できないw せっかくストーリーに入っている時に、急に皆が歌い出したりすると、

若干引いちゃうんですよね~。

もし、客があまりいない時に、ああやって激しく歌われたらどうしようかななんて

いらぬ心配もしてしまいました。実際どうしているんだろう?



でも、あれだけの笑顔と上手な歌声を披露できる従業員を教育して、継続していくのは

並大抵じゃない。企業ビジョンの従業員への浸透度も高そうですし、そう思わせる

同社の企業のブランドと強力なマネジメント力を感じます。特に人材マネジメントには

独自の手法がしっかり根付いていそうです。


こういった付加価値を産む人材は人件費も高いものです。加えてアイスクリーム市場には

多くの競合ひしめいていそうですが、それらの条件を踏まえて展開していくには、その

プロダクト自体の利益率が相当高いビジネスであると想像できます。

つまり「儲かる商売」であるのは間違いないですね。個人展開の店も相当あります。

きちんと調べたことはないのですが、文字通り相当「美味しい」マーケットなのかも。



まぁ、アイスすら食べていないのに、ここまで興味を持たせる事に成功しているだけ

でも同社の魅力は認めるべきですね。

いつかかならず食べてみて、そしてtwitterで感想つぶやきます!

2011/06/02

ウサギ+カメ最強論

写真素材 PIXTA
(c) ぽなぺ写真素材 PIXTA


ウサギとカメという童話の、油断したウサギがこつこつやったカメに

追い越されたから、カメが偉いんだよ。という結論にはどうしても

納得がいかない。


ウサギがカッコイイ。


スピード(能力)があるものが、油断したが為に負けたというストーリー

はアンフェアだと思う。むしろ、ウサギは瞬時にカメが見えなくなる位の

ぶっちぎりで勝つべきなんだ。だから早く走れるように努力しよう!

とこっちを教訓とすべきだ。

が、人間はそううまくはできていない。油断や思わぬ落とし穴がそこら中に

潜んでいる。この世は本当にだれかによって創られた物語のようだ。

そう、この「ウサギとカメ」もそういった類だ。

あらゆる罠がひそんでいるんだよ、人生はそう甘くはないのさ。

「奢れる者久しからず」と教えているんだろうなと解釈すべきなのかも。

しかし、考えてみると、ウサギはカメと手を組む事でかなりのリスク

を回避できたんじゃないだろうか。

そうすれば、どこで油断して寝てようが、サーフィンしてようが、

カメが後からしっかりアラートを出してくれるので、軌道修正できる

わけだ。で先にゴール着いたことによる報酬をちゃんとカメと分け合えば

いい。まさにwin-winじゃなだろうか。

したがって、カメを認めることのできるウサギであったなら、もっと違った

展開があっただろう。自分がウサギタイプだと思えばしっかりとしたカメタイプ

をパートナーに据える。逆であれば、自分ではこの人にはとても適わないと

思えるスピードの持ち主をパートナーにして、彼(彼女)の方向性を間違わない

ようにコントロールする側に回る。お互いが自分の弱点と相手の長所を認めあうこと

ができれば、そういう組み合わせは、どんな仕事に挑んでもかなり高い確率でうまく

いく。アーティストとエージェント。小さな会社の社長と参謀。娘と父親。

どっちがどっちのタイプでもいい。相手の長所を尊重できればうまくいく。

(但し、娘が幼児の場合は例外)