2014/02/08

ワイルドな判断

今朝、起きて直ぐに瞑想を行った。何故か集中出来なかったから数分で止めてしまった。たまにこういう時があるが無理をしないことにしている。

そして、気持ちを切り替えてほぼ朝の日課になっているTwitterのTLを眺め始めた。雪の話や都知事選挙関連の呟きが多いなぁなどと考えながら読み進めていると、ふと、滑らかに動いていた僕の指先が止まった。いや止めた。すぐさまスクロールを逆回転させ、気になったツイートを改めて読み返した。その内容は海外の競合先がとあるサービスをリリースしたというTech系メディアの英語の記事だった。

僕はすぐさま社内のMLにちょっとしたコメントを付けてリンクを転送し、「くっ、やられたな」とビジネスマンであれば当然そうあるべき悔しい思いを、銀歯が被せられた奥歯でギリギリと噛み締めていた。と同時に何か得体の知れないものが噛み締めた奥歯の間からにじみ出てきた。それは、

「あー、俺、それ前から考えてたんだよなー」

という心情だった。え、奥歯から?という突っ込みはしないで欲しいのだけど、ともかくこれはまずい。一番ダメダメなタイプじゃないか。

確かにそのサービスに関連するスタッフには「○○ってどうなのよ、そろそろ来るんじゃない?」と以前から議論を投げかけていたのだけど、市場性やリソース、今のところどこも手を出していないのでは?、などという慎重な論調に半ば同調してしまっていたのが正直なところ。全ての原因は僕の勉強不足と嗅覚の鈍さにある。

多分自分の中でもそこを敢えて突き進めようとする意思が陽炎の様にふわふわとしていたのが原因だし、ともかく考え抜けていない。

確かに、競合先が先行したからといって、その分野が直ちに成功するとは限らない。結果としてやらなくて良かったということだってあるだろう。しかし、もっと徹底的に議論をしていれば、今僕の手元には幾つかの材料が揃っていて、少なくともこの時点で"さぁ追撃するのか、どうするのか"というレベルに社内のボルテージを上げることは可能だったはずだ。その材料すら持てていないのは怠慢だ言われてもぐうの音も出ない。

勿論、これからスピーディに動けばまだまだ挽回の余地はあるのだろうけど、ベンチャーにおける勝負の別れ道は、まだ世の中にないサービスに先行する事が出来るかという側面が大きいと思うのだ。言い換えるなら『それ、誰もやってないんだ。ならいこうぜ』というワイルドな判断を下せるかどうかにかかっている。先行企業の真似ばかりをしているマネシタ企業では革新的な事業展開と飛躍的な成長はおぼつかない。

ワイルドな判断を下せるチャンスを一つ失ってしまったが、これを糧にしたい。

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