2015/01/24

古典系読み 003: コーランを知っていますか

3冊目は阿刀田高さんの「コーランを知っていますか」です。



コーランという超古典への入り口として手に取ってみました。

昨今何かと気になるイシューですが、私の場合は、殆ど何も知識がないと言っても良いですし、仕事ですがマレーシア等イスラム教国家の人々とも接する機会もありますので、この本はその世界にほんのちょっとだけ触るきっかけになって良かったかなと思っています。

さて内容ですが、何と言ってもイスラム教は、ユダヤ教、キリスト教ととても近しい関係にある、というのは驚きでした。いやはやこんな事も知らなかったとは、、、無知は罪です。

モーゼやイエスは勿論、この3つの教典に被って登場する人物やストーリーが存在するのです。

微妙に解釈や重要度が異なるものはあるもののの、単純化する事に差し支えなければ、この3つの宗教は共に親戚筋と言っても差し支えないよね、と。

その他、書かれていることは理性的に充分共感できます。著者の捉え方なのかも知れませんが、間違っても何か得体の知れないものではありません。

そういう意味では、相互理解という言葉は我々多神教(或いは無神教)が勝手に使っている言葉なのかなと思いました。

彼ら(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教等の一神教)は、そもそも互いが何であるかは遺伝子レベルで分かり合っているのではないでしょうか。

とすると、世界にとっては「理解」ではなく如何にして「協調」するかが最も重要なテーマな気がします。

あと、人にものを伝えるにはストーリーが大事とよく言われますが、旧約聖書、新約聖書、コーランに出てくる魅力的な物語に触れるにつけ、人間の物語好きな側面に狙いを定めた究極がここにあるのだろうなと感じました。

さて、次は遺伝子理論のもはや古典とされる、リチャードドーキンスの「利己的な遺伝子」です。すでに3分の1程読み進めていますが、とにかく毎ページが刺激的です。

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