2015/02/07

映画003〜006

う台北、マニラ、北京往復の機内映画から。

父の葬式で久々に集ったユダヤ人家族の交々。
ユダヤ人には、葬式後に家族で7日間座って過ごしながら喪に服す「Shiva」という習慣があるらしいのだが、その間に互いの近況が徐々に浮き彫りになり、それらに対する対処の仕方が面白い。

元は一緒に暮らしていたのに、性格も考え方も皆んなそれぞれだ。

他人の家族って一見どこも同じに見えて、ウチだけが特殊と思いがちなんだけど、どんな家族であれそれぞれの事情を抱えて、それぞれの人生を生きてる。そんなところに共感した。

監督は鬼才デビッドフィンチャー。さすがだ。妻の失踪に絡んで旦那が疑われるというコンセプト。

ストーリーというよりも緻密な展開に引き込まれてほんとうにスリリングな時間を過ごせた。こういう時間をくれる映画は他のことを忘れさせてくれるので好きだ。

そのアイデアの主体となっているのは妻の日記と現在がオーバーラップする進行形態。これはミステリアスさを深めるし、テンポのスピードに緩急をつけて調整することによってスリリングさの増幅に効果を与える。なかなか良い手法だね。

それにしても、こんな結婚の形は稀だし絶対嫌だ(笑

オランダ映画。
税金を滞納している中古車修理工場の立て直しに、スポンサー付けてフルマラソン走る事で窮地を脱しようぜ!というコンセプト。

良く比喩として人生をマラソンに例えることがあるが、それとはちょっと意味が異なる。

工場の従業員は、皆マラソンど素人なんだけど、ダメ社長を中心に結束してゆくというお決まりではあるがその過程が面白いしその結束力(友情?)に何だかんだと惹かれる。やはり私自身は単純なんだと思う。

また、社員それぞれの事情の描かれ方が上手くて、それはそれで嫌いじゃないタイプの映画。

但し、そもそも「この工場自体の経営を改革しないと、マラソンのスポンサー獲得なんて根本的な解決になってないし、それはその場しのぎだよ」などの現実的なツッコミをしてはいけない。

娘と話を合わせようという考えだったったのだけど、キャラクターの興味深さについつい見入ってしまった。

それにしても、強烈な性善説を軸にしたストーリーだった。悪役側にさえも一定の愛を見つけられる点で単純な勧進帳悪ではないが、今時の子供に刺さるかな?まぁ、いちいち映画に批判をくれても仕方がない。

それはさて置き、癒されるロボットって方向はアリだと思った。やはり人間は柔らかく丸みを帯びたものに癒しを感じる生き物らしい。

あと、科学オタクって格好いい。生まれ変わったら軽薄なビジネスマンよりも科学やクリエイティブ方面に限りある人生の資源を費やしたい。

映画の中では逆だが、技術やアイデアを金にするのは優秀なビジネスマンに任せるのだ。単に食い物にされてはならない。クリエイターや科学者側が主体的にならならないと。法務的なアドバイザーを科学者側につける必要がある。

という意味でこれからは、クリエイティブに秀でた者がビジネスに弱く、虐げられるという図式の転換が望まれる。

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