2010/07/04

クラウドの衝撃 - 読了



私が勤務する会社では仕事に関連する周辺知識を得るために会社負担で
書籍を購入することが出来ます。すごいでしょ。そうでもないですね。でも
良い制度だとは思っています。本で得た知識は、アウトプットしてこそ血肉に
なるというものです。その制度を利用して購入した一冊を紹介します。

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著者による「クラウド・コンピューティング」の定義は、

『クラウド・コンピューティングとは、拡張性に優れ、抽象化された巨大な
ITリソースをインターネットを通して、サービスとして提供(利用)するという
コンピューターの形態をいう。』

と。?????定義というより抽象化とでもいいましょうか。しかし、直ぐに著者
「なり」の平易な文章に直しています。

『クラウド・コンピューティングとは簡単に言えば(最初からお願いします!)、
インターネット上に雲のように浮かぶ巨大なコンピューター群を必要に応じて
利用できるコンピューターの形態。』

・・・・あまり変らない気がします。常日頃、「平易な文章に言い換えられないもの
は、何事も抽象的なものである」と考えている私は、少し気が楽になりました。
抽象的なものは抽象的に理解しておけば良いのです。ビジュアルセンスなどは、
抽象的に理解している事柄の蓄積ですから、それはそれでOKだと思います。

ただこの本を読んでポイントとしてはずせないなと感じたのは、これからWEBを
通して実現できることが、ほとんどの分野で恐ろしくローコストになってくるのだと
いう現実です。「写真がフィルムからデジタルになった」というレベルではなく、
あらゆるITサービスが、それこそ「水道の蛇口をひねれば水がでてくる」という
ことくらい当然な感覚になってくるのでしょう。
その「あたりまえ感覚」が『クラウドの衝撃』と表現されていると理解しました。

具体的には、①HaaSPaaSSaaSという3つの仕組みを把握しつつ、
ユーザーとして、「クラウド・コンピューティング」の思想から供給される様々な
サービスを徹底的に使いこなすこと。そしてそれから得られるベネフィットを追求
していくという姿勢が大切だと思います。

また、ネット事業者としては、既に②PaaS的なサービスの提供者が主要プレイヤー
として勝ち組になりつつあります。どの分野でもユーザーに対して、ある部分に
おいて最高のベネフィットを提供する「プラットフォーム化」という発想が欠かせ
ないし、そいった戦略も「クラウド」の進化に伴ってどんどん普及してくるのでしょう。

かのtwitterもそういう方向へ進んでいるようです。


本書は少々古いのですが、2009年2月の第1刷から2010年2月には第8刷です
ので、「クラウド」関連の書籍では読まれているほうだという評判です。









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