テーマは「ファミリー」。
モデルになってくれた方々は、カメラマンのお友達家族だったから、まさにリアルなファミリー撮影だった。9ヶ月の女の子と5歳の男の子もモデルになってくれた。
ご多分に洩れず、この年代の子供達の撮影は難しい。こちらの求める事など理解する意思がないから、ちょっと気を許すと糸の切れた凧の様にコントロール不能となる。
とはいえ、メンバー達の子供の扱いが絶妙であったので、全体としてはとても良い撮影だったと思っている。
ところで、こちらではよくあるケースなのだが、その家族はベビーシッターを雇っている。
なので、仕事だから当たり前なのだろうけど、子供達が撮影から外れるとそのシッターが始終面倒を見ている。下の女の子なんてもう付かず離れず状態だ。
だから、撮影が再開しても離れるのが嫌で泣き出してしまったりする。そこを無理やり引き離したりするのだけど、あれはちょっぴりかわいそうだったな。
泣いてるところもすかさず「シャッターチャンス!」とシャッター切りまくったりして大人って残酷だ。
母親と一緒にいるよりも、シッターに抱かれているのが好きみたいだった。うまく離れてくれても撮影中はずっとシッターの方を目で追っている程だから、僕のこの小さな胸もちくりと痛んでしまったのだ。
考えてみれば、いつも子守をしてもらっているシッターの方が抱かれ心地が良いだろうし、何より一番安心、信頼できる存在と感じてもなんら不思議はない。
そんな彼女を見ていたら、成長するにつれて母親にどんな感情を持つようになるのだろうかなんてふと考えてしまった。
他の大人を慕いつつも、母親という存在を次第に認識してくるわけで、そうなるときっと母親とは甘える存在ではないというような感覚が芽生えてきてもおかしくはない。
ある種の対等の関係になろうとするというか。
ある種の対等の関係になろうとするというか。
つまり、幼児期にシッターに育てられた子供は、親離れが早くなると言えるのかな。是非シッターに育てられた人の意見を聞いてみたいものだ。
それから、アジアのストックフォトマーケットでは、ベビーシッターイメージがあっていいかも!と撮影が終わって帰路についたタクシーのなかで気付いたという、残念なディレクターであったことも報告しておきます。
0 件のコメント:
コメントを投稿