2011/11/26

異能の集まり

・科学者の実験台になった赤ちゃん
・ナイフ使いの上手い不良米国人
・体が大きくパワフルなインディアン
・自殺しようとして失敗した中国人
・彼女を殺されたドイツ人
・勝気なパリジェンヌ
・酔っ払いのイギリス人
・奴隷にされそうになった黒人
・刑務所を脱走した日本人

という9人のチームが世界を救うのである。

Q:さて、何の集まりでしょう。?

・・・・・・・

A:「サイボーグ009」

どうですか、このバラエティに富んだキャリア(?)の持ち主達。

私がまだ美少年(?)だった頃、009の世界に夢中だったという事を
先日ちょっとしたきっかけで思い出した。

社会的には決して良いとは言えない背景を持つ多様な人間達が、第3次
世界大戦を目論む悪の組織にさらわれ、宇宙空間戦争用にサイボーグ兵士
に改造されてしまう。しかし、彼らを後天的に能力の改造はできても、
先天的な本質まで変えることはできず、反対にに悪と戦うヒーローに
なっていくという勧善懲悪なお話。

地方の片田舎から大都会東京に出てきたばかりで、コンプレックスの
塊だった紅顔の美少年は、この漫画に何かしらの救いを感じていた
のかもしれない。
人間は、改造を施すと能力を何倍も伸ばすことができるんだとね。

しかし、いい年になった今になって振り返ってみると、色々と思い至る
ことがでてくる。
例えば、「改造=教育」と置き換えてみる。SF漫画の中だけの話
ではなく、現実問題として捉えることができる。
その人間の本質を活かす能力をつけられるような教育。あのジョブズで
さえ、大学教育に疑問を感じていた。
画一的な教育プログラムじゃ対応できない社会になってきているという
教育改革は世間でも良く言われている事だ。でもほとんど変わっていない
という印象しか持てない。なぜだろうか?

どんな教育なのか良いのかという具体的提言を私はまだ持てていないが、
実際に子育てに向き合っていると実感してくるテーマではある。

009のような異能達の集まりは、何をしでかすか分からない、予測不能
なエキサイティングさが魅力的だった。
そういえば、他の登場人物も鼻が大きかったり、耳が尖っていたり、
とにかく個性的(=異能)な人物が多かったよね。そういった組織なり
チームなりが「普通」に評価され存在しうる社会も面白いなと思う。

結局、こういうキャラを創造してきた作者自身が、とんでもなく異能
だったということか。
彼がどういう教育を受けてきたのか研究してみるのも悪くない。
そこから何かアイデアが生まれてくるかもしれない。

石ノ森章太郎 (wikipedia)
※それにしてもすごい作品の数々だ。

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