ポイントはいくつかあるのですが、その中でもっとも気になっているのは「これは売れる」となるとその分野のコンテンツが集中的に増える傾向があるというところ。
現在のマイクロストックフォトのように、コンテンツ制作をコントリビューターに依存しているビジネスモデルでは、彼らのコンテンツ一点あたりの収益を最大化させたい動機が働くという点でこれは当然の流れと言えます。
この不特定多数の才能を世に出すことの優劣の差がサービス力の差につながっているのが現実ですし、そもそも購入者ニーズに集中的にスピーディーに答えることができるという点では圧倒的な強みであると思います。
しかし、これは反面同じようなテイストのいわゆる類似的なイメージの量産にも繋がります。
購入者のニーズは気まぐれなものです。例えば人物写真ジャンルですが、購入した同じモデルの写真が他社と被ってしまうとか、どのサイトを探しても同じようなテーマ、構図の写真しか見つからなかったりというケースも多くなってきているようです。
そんなユーザー体験が増えてくると、これまで「使いやすい」「ニーズを満たしている」として重宝されていた利点が、一転ネガティブな見方に変わってしまうかもというリスクを個人的には感じています。
そんなユーザー体験が増えてくると、これまで「使いやすい」「ニーズを満たしている」として重宝されていた利点が、一転ネガティブな見方に変わってしまうかもというリスクを個人的には感じています。
この点を弱みになり得る、かつ解決すべき課題の一つとしてしっかり認識しておく必要があると考えています。
そして、ネットの発達により情報の流通スピードが以前にも増して高速化・増大化していて、メディアの数もうなぎ登りに増えている環境の中では、同時にビジュアル素材の消費量がかつてないレベルに到達しています。
その結果、この「飽きられてしまうかもという飽和点」の位置がどんどん低くなっているという考え方が成り立つのではないかと思うのです。
事実、そんな状況に対応するかの如く、欧米では”写真”にしっかり向き合ったクオリティを追求したブティク型や、スマホで撮影したコンテンツ(=様々な加工力も魅力)をベースにした更にオープンなストックフォトサイト(もはやストックフォトと呼んで良いのかもはやわかりませんが)が生まれてきています。
事実、そんな状況に対応するかの如く、欧米では”写真”にしっかり向き合ったクオリティを追求したブティク型や、スマホで撮影したコンテンツ(=様々な加工力も魅力)をベースにした更にオープンなストックフォトサイト(もはやストックフォトと呼んで良いのかもはやわかりませんが)が生まれてきています。
彼らの特徴は既存のストックフォトプレイヤーに対して「つまらないイメージとはおさらば」といった感じで、コンテンツの方向性に違いを打ち出そうとしているところです。
それらの取り組みは既存大手を辞めた人が立ち上げたり、クリエイティブ大好きな起業家が全く新たな発想で挑んでいたりしていて、ストックフォト市場に於ける新たなイノベーションの始まりを個人的には感じています。
もはやこの分野は、インターネットが好きとかいうだけのレベルではなく(それは当たり前)、コンテンツに対してどのような思想を持っているのか、といった領域での勝負になってきているのかもしれません。
そういう訳で、日々行動しながらも更にコンテンツに対する思考を深め、自分自身もどんどん変化していかなくてはならないなと痛感している日々です。
自己否定を恐れてはイノベーションは起こせません!
(このカテゴリは、あくまでも私個人の見方であり、所属する会社を代表するものではありません)
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