2012/10/16

「戦略とは何か」



photo credit: hobby_blog via photopin cc

スマホとLTE戦略でシナジー創出――孫社長がSprint買収の狙いを説明 
[田中聡,ITmedia]

ソフトバンクの勢いが凄まじいです。

孫さんを見ていると、本田宗一郎さん、盛田昭夫さん、松下幸之助さんら日本の伝説的な創業経営者を彷彿とさせます。

慎重に、健全に、失敗しないような内向きの経営ばかりを続けていて、いつの間にか縮小均衡に陥ってしまっているのが日本企業の現状であると孫さんは分析しています。世界で戦える企業が少なくなってきたと・・・そして、今の大企業に君臨するサラリーマン社長にはリスクを取った経営ができていないという点に問題意識を持っていらっしゃる様です。そういう企業をいわゆる「経団連銘柄」と表現していました(10/15の報道ステーションへの出演にて)。皮肉なものです。僕らが社会人になった頃は世界でも存在感のある企業ばかりが名を連ねていましたからね。

少子高齢化が急速に進む日本市場は、内需減少への対応方法はもちろん重要な課題です。しかし、「持続的な成長」という観点から考えると、海外市場に目を向けていかなければ実現は不可能に思えます。「男子たるもの世界でNO.1を目指さなきゃ」とも孫さんは言います。男子、女子は別にして「経営者たるもの」という意味として真摯に受け止めたいと思います。

しかし、当然と言えば当然なのですが、そういった"あるべき論”だけではなく、実際の戦略はしっかりとしたものを打ち出されています。僕が注目したポイントは、世界でもトップクラスに位置する日本の通信速度の提供」という部分です。

冒頭のリンクで取り上げたITmediaの記事によると「モバイルデータ通信の平均実効速度(2011年)は日本の2Mbpsに対して米国では1.1Mbpsで、日本の約半分ほど」。この差異を先行しているLTE技術で埋めていき、顧客に「ネットに繋がる速さ」を体感してもらえれることができれば、既存キャリアからのスイッチも可能なんじゃない?というストーリーです。戦略の基本である「顧客への価値提供」と「競争優位性の確立」をしっかり捉えた戦略だと思いました。


今後のソフトバンクの展開が非常に楽しみですね。戦略とは何か」を改めて学べる良い機会でした。

と、色々考えていましたが、私自身はauユーザーなんですよね。こんな魅力的な経営者だと感じている会社のサービスではなく、実際は競合他社のサービスを使っているという。何と消費者は分かりにくい存在なのでしょうか!

SB へのスイッチは4sの支払いが終了したら考えようっと。ある意味これは販売戦術の一つに嵌ってしまっているんですけどね・・・

というわけで最近久しぶりに本棚から引っ張りだした本↓。至る所にアンダーラインが引いてあり、カバーもぼろぼろになっていましたが、良い本でした。しかし、現実の経営に適用できているかといえば難しいところです。







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