2012/09/02

旅に出たいわけは?


photo credit: jcoterhals via photo pin cc

みなさん。こんにちは。

最近、ケルアックの『on the road』と、ジョン・クラカワーの「in to the wild(荒野へ)』という旅ものの小説を立て続けに読みました。

 前者は文庫本の分厚さが主張しているように、少々長いです。通勤電車の中での途切れがちな読み方では(ましてやPulseなどにも時間を使っていますからね)、描かれている高揚感をキープするのが少々難しかったです。登場人物が非常に多く、主人公が北米のあちこちをアグレッシブに動き回るスピード感についていくのが精一杯。しかし、次に何が起きるのかわからないという、旅というよりは「移動」による突発性・偶発性がこの小説の魅力なんだろうと思います。そういう風に読みました。

一方後者。むしろ展開はゆっくりと進みます。前者と同様に北米をあちこち動き回るのですが、移動手段は徒歩やヒッチハイクが中心であるし、また、主人公の心の軌跡を丹念に追っていくノンフィクションスタイルがそういった感覚にさせてくれたのかもしれません。映画とは随分と雰囲気の異なった展開(本来は逆ですが)は、既知の予定調和的感覚を良い意味で裏切ってくれて、むしろ僕を楽しませてくれました。こちらは寝る前などにじっくりと読みました。

2冊とも読んでみて改めて感じた事は、ストーリーはともかく、『旅(移動)は、良くも悪くも、大きくても小さくても、常に新たな刺激という副産物がついてくる』ということ。あらたな刺激は何かしらの気づきにつながります。それがインプットというヤツなんでしょう。

ネットや書物から抜け出したリアルで体験的なインプット。実際に触ってみて初めて伝わってくるような五感への刺激。そういった欲求が、旅への衝動とに繋がっているんです。今の僕はそういったインプットが乾きかけた状態なのかもしれません。

だから、ページに印刷された文字を、女々しく指でなぞるだけでは彼らの体験をモノにすることはほぼ不可能です。ましてや満足なんかできっこありません。そう、リアルな旅に出なければ!

因に明日。バックパックを背負って一日だけのプチトリップに出かけてきます。少しは乾きを潤す事ができるのかな。










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