2015/08/17

ある種の摩擦

この人間社会の把握には、ある種の摩擦が必要だと思う。

Wikipediaによると、人間が物体を掴むことができるのは指紋による強い摩擦のおかげでこれを静止摩擦というそう。一方、対象が相対的に運動している場合、運動エネルギーは奪われてしまう。しかし周囲に散逸したそのエネルギーは熱に変わる。これを動摩擦という。

静止摩擦と動摩擦。この関係を人間社会に置き換えてみると面白い。

何も摩擦を生じない状態というのは互いになんら関わっていない状態といえる。しかし実社会においてそんな事は難しいのではないかと思う。家族であれ、友人であれ、仕事関係であれ、ご近所であれ、社会であれ、それが例えゲームの中であってさえ・・・人は必ず何かしらの関係性のなかで暮らしている。

だから互いに摩擦のないつるつるな関係というのももしかしたら存在しないのかもしれない。

人間関係における「摩擦」というと衝突や軋轢といったネガティブな印象を持ちがちだけど、より良い互いの理解や関係づくりの為には必要だし、そこから何かの熱量を生む(動摩擦)のに必要なものと捉えるとまったく見方が変わる。

そう考えると、人々の関わりそのものが摩擦から始まると言えてしまうのじゃないかと思う。

そして、互いにポジティブに絡み合うことができれはそこからは動摩擦=熱量を生む事ができるというものだ。

協力は摩擦を生むものでありそして摩擦は協力の糧であったりする。摩擦の力をプラスにできるように心がけていきたい。


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