2015/07/31

映画「ライフ イズ ビューティフル」とセレンディピティ

 

家にいる時、家族と過ごす時間以外は読書か映画かネットサーフィンか、
仕事かのどれかがほとんどの時間を占めている。

そんな時間のやりくりの中で、映画なんかはレンタルDVDを借りに行くことはあまりせず、ケーブルテレビの幾つかある映画プログラムにチャンネルを合わせることが多い今日この頃。

番組表もあまりチェックしたりしないので、以前観た作品は勿論、まだ観ていないもの、知らなかったもの、かなりマイナーであったり古かったりするものなど、ありとあらゆるジャンルの映画があちらからやってくる事になる。(まぁ番組側がキュレーションしているんだけどね)

先日もたまたまテレビをつけたら、まだ観ていなかった「ライフ イズ ビューティフル」がやっていたのでついつい見入ってしまった。

この有名すぎる映画には、お涙頂戴的なイメージを勝手に持っていてなんとなく避けていたのだけれど、何というか全編を通したこの強引なまでの明るさと、明らかに矛盾した展開とが繋がってきた時、それはやはり感動したし、号泣というよりは切なさとやるせなさで心が埋められてしまい見終わった時にはとても感傷的な気分になってしまっていた。

内容的にもホロコーストに絡めたストーリーということも初めて知った。

これはきっとタイミングもあって、若い時には気づけていなかった部分に、人の父親になった今だからこそぐっと入ってきたのだと思う。

好き嫌いが作品選びの基準になってしまっていては、きっと観なかった作品だったにちがいない。

本なんかもそうで、興味の関心の輪の中でぐるぐる回っているだけでは、その枠は広がらない。もちろん失敗と感じることも多いだろうけど、ある程度は流れに身をまかせてみるのも実はとても大事なことなのかもしれないと思っている。

偶然は必然という言葉もある。
年齢を重ねてくると自分の好みの中に身を任せてしまいがちになるから、こういった偶然の出会いみたいなもの(セレンディピティ)も、大切にする人生を送りたいものだ。


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